

Journal
① 膣内フローラと菌の不思議な関係
私たちはふだん意識していなくても、「菌」と一緒に生きています。
たとえば腸の中には「腸内フローラ」と呼ばれる膨大な数の菌がすみついていて、食べ物の消化や栄養の吸収、免疫の調整など、健康維持に欠かせない働きをしています。肌の表面にも、口の中にも、そして実は女性のデリケートゾーンにも、菌はあたりまえのように存在しているのです。
では、菌ってそもそも何でしょう?
簡単に言えば、菌とは「目に見えないほど小さな生き物」のこと。細菌や酵母、カビなどがこれにあたります。「ばい菌」という言葉のイメージで“菌=悪いもの”と思われがちですが、実際はそうではありません。私たちの体にとって良い働きをしてくれる「善玉菌」、バランスを崩すと悪さをする「悪玉菌」、どちらでもない「日和見菌」など、さまざまな菌がチームのように関係し合いながら共存しているのです。
特に女性のデリケートゾーンには、乳酸菌を中心とした善玉菌が多く存在し、膣内を弱酸性に保って雑菌の繁殖を防ぐ働きをしています。この「膣内フローラ」と呼ばれる菌のバランスが崩れると、かゆみ・におい・おりものの変化など、さまざまな不快感やトラブルにつながることもあります。
つまり、菌をすべて“除菌”してしまうのではなく、必要な菌とどう共生していくかが、これからのセルフケアには欠かせない視点なのです。
このJournalでは、そんな見えないけれど大切な「菌」と、私たちのカラダとの関係を、やさしくわかりやすく紐解いていきます。日々のケアを“自分を大切にする時間”へと変えるヒントが、きっと見つかるはずです。